LPIC Level1 復習ラジオ 02:ハードウェアと起動

投稿日:2026-07-11

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※ AI音声で読み上げます

目次

  1. コンピューターを構成する主な部品
  2. CPU
  3. メモリ(RAM・ROM)
  4. SSDとHDD
  5. BIOSとUEFI
  6. MBRとGPT
  7. Linuxが起動するまで
  8. Linuxで確認するコマンド
  9. 30秒チェック
  10. 要約

コンピューターを構成する主な部品

Linuxは、CPU、メモリ、ストレージなどのハードウェアをカーネルが管理することで動作します。

まずは、各部品を次のように整理します。

部品 主な役割
CPU 命令を実行し、計算や処理を行う
RAM 実行中のプログラムやデータを一時的に置く
ROM・フラッシュメモリ 電源を切っても保持する必要があるファームウェアなどを保存する
SSD・HDD OS、アプリケーション、利用者のファイルを長期保存する

CPU

CPUは、Central Processing Unitの略です。日本語では中央処理装置と呼ばれます。

プログラムに書かれた命令を読み取り、計算、比較、データ転送などを実行します。よく「コンピューターの頭脳」と表現されます。

コアとスレッド

CPUには複数のコアを持つ製品があります。コアは、命令を実行する処理単位です。

また、1つの物理コアをOSから複数の論理CPUとして見せる仕組みもあります。このため、物理CPUの個数、コア数、OSから見えるCPU数が同じとは限りません。

アーキテクチャ

CPUには、x86、x86_64、ARMなどのアーキテクチャがあります。CPUが理解できる命令体系が異なるため、OSやプログラムも対応した形式が必要です。

64ビット環境では、x86_64、AMD64、Intel 64などの表記を目にします。名称は文脈によって異なりますが、一般的な64ビットPC向けアーキテクチャを示す表現として使われます。

メモリ(RAM・ROM)

RAM

RAMは、Random Access Memoryの略です。

実行中のプログラムや、そのプログラムが処理しているデータを一時的に保持します。一般的なRAMは揮発性であり、電源を切ると内容が失われます。

RAMが不足すると、Linuxはストレージ上のスワップ領域を補助的に使用できます。ただし、SSDやHDDはRAMより低速なため、スワップの利用が増えると処理が遅くなることがあります。

ROM

ROMは、Read Only Memoryの略です。

本来は読み出し専用メモリを意味しますが、現在のPCでは、BIOSやUEFIなどのファームウェアを保存する書き換え可能なフラッシュメモリも、広い意味でROMと呼ばれることがあります。

LPICの復習では、RAMは作業中の一時記憶、ROMやフラッシュメモリは電源を切っても内容を保持する記憶、と整理すると分かりやすいです。

SSDとHDD

SSDとHDDは、OSやファイルを長期的に保存するストレージです。どちらも電源を切ってもデータが残ります。

HDD

HDDは、Hard Disk Driveの略です。磁気ディスクを回転させ、磁気ヘッドでデータを読み書きします。

大容量を比較的安価に用意しやすい一方で、機械的に動く部品があるため、振動や衝撃の影響を受けやすく、ランダムアクセスはSSDより遅い傾向があります。

SSD

SSDは、Solid State Driveの略です。主にフラッシュメモリを使ってデータを保存します。

機械的に回転する部品がなく、一般にHDDより高速で、動作音も小さくなります。

Linuxでは、SSDやHDDなどをブロックデバイスとして扱います。ブロックデバイスは、一定の大きさのデータ単位で読み書きする装置です。

BIOSとUEFI

PCの電源を入れた直後は、まだLinuxカーネルは動作していません。最初に動き、ハードウェアの初期化や起動装置の選択を行うのがファームウェアです。

BIOS

BIOSは、Basic Input/Output Systemの略です。

従来のPCで広く使われてきたファームウェアで、接続された機器を初期化し、起動可能なディスクを探してブートローダーへ処理を渡します。

UEFI

UEFIは、Unified Extensible Firmware Interfaceの略です。

OSとプラットフォームファームウェアの間のインターフェースを定めた仕様です。UEFIにはブートマネージャーがあり、設定された起動項目からOSローダーなどを読み込めます。

UEFI環境では、一般にEFIシステムパーティション、略してESPに置かれた起動用プログラムを読み込みます。

MBRとGPT

MBRとGPTは、ディスク上のパーティション情報を管理する方式です。BIOSやUEFIとは別の分類です。

MBR

MBRは、Master Boot Recordの略です。

ディスクの先頭部分に、起動用コードやパーティション情報を保持する従来の方式です。

一般的なMBR形式では、基本パーティションは最大4個です。4個を超えて分割する場合は、拡張パーティションと論理パーティションを利用します。

また、一般的な512バイトセクターを前提としたMBRでは、扱えるディスク容量におおむね2TiBの制限があります。

GPT

GPTは、GUID Partition Tableの略です。

MBRより新しいパーティション方式で、大容量ディスクや多数のパーティションを扱いやすくなっています。

GPTでは、パーティション情報の冗長な保存や、情報を検査する仕組みも用意されています。

Linuxが起動するまで

一般的なLinux PCの起動は、次の流れで整理できます。

  1. 電源投入
    CPUがファームウェアの処理を開始します。
  2. BIOSまたはUEFI
    ハードウェアを初期化し、起動する装置や起動項目を選びます。
  3. ブートローダー
    GRUBなどがLinuxカーネルと初期RAMファイルシステムをメモリへ読み込みます。
  4. Linuxカーネル
    CPU、メモリ、デバイスなどを初期化し、ルートファイルシステムを利用できる状態にします。
  5. initまたはsystemd
    カーネルが最初のユーザー空間プロセスを起動し、必要なサービスを開始します。
  6. ログイン可能な状態
    文字画面やGUIから利用者がログインできるようになります。

電源投入 → BIOS・UEFI → ブートローダー → Linuxカーネル → systemdなど → ログイン

GRUBは、GRand Unified Bootloaderの略です。複数のOSや複数のカーネルから、起動対象を選択できる代表的なブートローダーです。

systemdやサービス開始の詳しい仕組みは、03ページの「Linuxの起動」で扱います。

Linuxで確認するコマンド

CPU情報

lscpu

lscpuは、CPUアーキテクチャ、CPU数、コア数、スレッド数などの情報を表示します。

メモリ使用量

free -h

freeは、物理メモリとスワップの使用状況を表示します。-hは、人が読みやすい単位で表示するオプションです。

ブロックデバイス

lsblk

lsblkは、SSD、HDD、パーティションなどのブロックデバイスをツリー状に表示します。

詳しい使い方は、次のマニュアルで確認できます。

man lscpu
man free
man lsblk

30秒チェック

  1. 実行中のプログラムやデータを一時的に保持する装置は何でしょうか。
  2. PCの電源投入後、OSより先に動くものは何でしょうか。
  3. BIOS・UEFIと、MBR・GPTは、それぞれ何に関する用語でしょうか。
  4. ファームウェアから処理を受け取り、Linuxカーネルを読み込む代表的なプログラムは何でしょうか。
答えを表示
  1. RAM
  2. BIOSやUEFIなどのファームウェア
  3. BIOS・UEFIはファームウェア、MBR・GPTはパーティション方式
  4. GRUBなどのブートローダー

要約

  • CPUは命令を実行し、RAMは実行中のデータを一時的に保持します。
  • SSDとHDDは、電源を切ってもデータを保持するストレージです。
  • BIOSとUEFIは、OSより先に動くファームウェアに関する用語です。
  • MBRとGPTは、ディスクのパーティション情報を管理する方式です。
  • 一般的な起動順序は、ファームウェア、ブートローダー、カーネル、systemdなどです。
  • lscpufree -hlsblkで基本的なハードウェア情報を確認できます。

参考資料